柔道で北京五輪に出場する石井選手は、練習の鬼といわれており、石井選手を育てた監督によると
「練習しろといったことは一度もなく、練習をやめろといったことしかない。」
ということだそうです。
また、彼の実力からいえば、学生時代は当然主将になるべき人材なのでしょうが、主将になったことはないとのことです。
その理由は本人の考え方にあるようです。
本人曰く「練習で手抜きをするような奴とは話もしたくない。」とのことです。
個人競技の柔道で世界一という目標に向かって邁進するには、人のことを構っている暇はないというのも納得できます。
ビジネスの世界では、最小限のコスト(労力等)で最大の効果を上げることが鉄則です。
しかしながら、それはあくまで組織全体の経済的成果の話であって、
組織に所属する個人レベルの話になると、先の石井選手と同様に「練習の鬼」になる時期が必要なのではないでしょうか。
今の時代、仕事だけが全てじゃない、趣味を持って人生をエンジョイしなければといった風潮があります。
確かにそれも一理あるとは思います。
しかし大事なことは、仕事ができてはじめて生活できるということであって、趣味で生活することはできません。
特に今からの時代は、若いうちの少なくても2〜3年は、仕事にのめり込む時期がないと趣味はおろか、
生活することもできない時代が来ているような気がしてなりません。